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もっと速く、もっと遠くへ

2010.06.18 21:23|健康
東京マラソンが始まってからジョギングする人が飛躍的に増えて、皇居周辺は賑やかですね。

美ジョガーなんて言葉も生まれて、マラソンブームはまだまだ続きそうです。

私の家の近くにあるマラソンコースでも、日曜日になると多くの人がマラソンしている光景を目にすることが出来ます。

そんなマラソンですが、アメリカではこれまでに三回、長距離走の人気が急上昇していて、どれも国家的な危機のさなかだそうです。

最初は大恐慌時代、

次にベトナム戦争のあった70年代前半、

そして911テロの一年後。

今の日本も危機的な状況のなかにいるといってもおかしくありません。
その本能的なストレスが、私達を走りへと駆り立てているのかもしれませんね。

整体100513 041

いい本だったので、ご紹介。

「BORN TO RUN 走るために生まれた」 著 クリストファー・マクドゥーガル

雑誌の本紹介を見て、衝動的に買ってしまった。

そして、久しぶりにのめり込んで読むことの出来た本でした。
その躍動感、詳細なデータ、多方面からの考察。

何より衝撃的だったのが、「最高級シューズを履くランナーは安価なシューズのランナーよりも怪我をする確率が123%(!)も大きい」という文章。
足の裏の厚みが少ないほど、足の機能が十分働くので故障しにくくなるのだ。
そういえば、イチローの履いているスパイクはものすごく軽く薄くしてあって、裸足で走っている感覚に近いというのを聞いたことがある。そういうことか。

足の裏に掛かる負荷を吸収・分散する機能性シューズが発達すればするほど足の怪我が増えるという事実に行き当たった時、著者は何を思ったのか・・・。

今、アメリカでは”裸足ランニング”がブームになっているそうです。
この本の影響も、少なからずあるのでしょう。

日本でも、裸足ランニングのレッスンイベントをやっているところがありました。参加してみたい~
足腰が強くなる!「裸足ランニング」ブームが日本にやって来る!?

そして、クライマックスで対決する”ララムリ”タラウマラ族とアメリカ最強のウルトラランナー達。
読んでいて、自分も皆と一緒に走っているような爽快感と疲労を感じました。

feet_4X4.jpg
人間は、走るために進化したのだから。

BORN TO RUN 公式ファンサイト

カバーヨ・ブランコのHP

私は、この夏は草履で過ごそう。(※去年まで履いていた下駄が老朽化したため。)


余談ですが、この本の中で一瞬採り上げられている「日本のマラソン修行僧は7年間にわたってウルトラマラソンを走り~」という一文。

あなたは知っていますか?比叡山の荒行中の荒行、満行に7年を要する千日回峰行を2回も達成した、大阿闇梨酒井雄哉師のことを。

私が酒井師のことを知ったのは、数年前に某教育番組でのドキュメンタリーをたまたま見ることができたからでした。(こんなんばっかり・・・)

千日回峰行は比叡山で千二百年間途絶えることなく続いている荒行。比叡山中の谷から谷への道を千日かけて、ひたすら歩き続けるのですが、その総距離は、なんと地球一周に当たる四万キロにもなります。  
最初の七百日は、自分のために祈って歩き、七百一日目からは、人のために祈ることが許され、今度はひたすら人の幸せを祈って、さらに苛酷な道のりを歩き続ける(映像では小走り)そうです。

雨の日も風の日も、嵐の日も。まさに、ウルトラマラソン。

そのドキュメンタリーの映像で印象に残っているのが、履きつぶされたわらじの山。

「すぐにだめになるんで、こんなに沢山になってしまいました」

笑いながら、感慨深げにわらじの山をみる酒井師。

そして、なぜ千日回峰行を2回やろうと思ったのかという問いに、

「やることがないんで、じゃあもう一回やろうかと。」

笑いながら、そう答えていた酒井師の顔。

とても自然で、気負いもなく、プレッシャーもない。その顔が、
BORN TO RUNの中に出てくるウルトラランナーのジェンが言った言葉と重なった。

「ウルトラを走りはじめたのはもっといい人間になるためなの」

「100マイル走れたら、禅の境地に達するんじゃないかと思ってた。ものすごいブッダになって、世界に平和と笑顔をもたらすの。」

僧侶が荒行に挑むのはなぜなのか?

仏門に下ったからには、世のため人のために祈りをささげる必要がある。
でも、人間の理性と感情は整合性をとるために紆余曲折の道をたどるものである。
そして、最終的に「自利利他」の「利他」の精神に行き着くのだと思う。

千日回峰行は、走ることでその境地に達することが出来るのではないだろうか。

だからこそ、この荒行は今もなお続いているのではないだろうか。そんなことをふと思った。

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Author:ぽっぽさん
生息地:静岡県焼津市周辺
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