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2010
10.30

しなやかにしたたかに -COP10-②

Category: ひとりごと
交渉は、先に主導権をにぎった方が有利に展開する。

今回のCOP10の推移を見るに、最初から最後まで主導権をにぎっていたのは途上国側だったと思う。緩急つけた交渉も会議を引っ張る力になっていたと感じた。

日本の政治家にももっと交渉力を身に着けて欲しいとちょっと思った。

「大航海時代(15~17世紀)に取得された動植物を利用した場合も利益を還元すべきだ」

この主張に対して、

「我々の常識を逸脱した主張」

「条約の遡及措置は認められない」

と最初から先進国は対立の色を深め、どうなることかと思ったが、何とか議長案での採択に持ち越したとのこと。

最初に大きく出て、あとで妥協点を探り、自分達に有利に物事を進めることは、ビジネスにおいて常に存在する。

ぎりぎりの交渉は最終日の深夜まで及び、環境相が記者会見を行えたのは30日午前3時すぎ。なんとしても合意へこぎつけようというそれぞれの強い意志がみえた。それだけ切羽詰った問題でも有るということがわかる。

数値目標が少なく、各国の対応に任される面も多々あるが、やっと一歩進んだというのが大方の見方だ。

このやり取りの中で、特に印象深かったのが、冒頭でも書いた、アフリカの一部の国が主張した「大航海時代から搾取された分も利益配分を」という言葉だ。

荒唐無稽で、正気とは思えない、と思う人は多いだろう。

そんな内容を、国の代表としてきている人たちが主張するなんて、ばかげていると思うだろうか。

彼らは、今まで抑圧され、見下されてきた。そうしてやっと、侵略した側と公平な立場に立って、国際的に自分達の権利を、今までどれだけないがしろにされてきたか当たり前に主張することが出来るようになっただけだと思う。

発言する事に意味があったのではないかと、無い頭でぼんやり考えた。

国としてのバランスを取り戻すために。

ストレスを溜めすぎると、自律神経が狂い、うつ症状などを引き起こすきっかけになることはよく知られている。

「溜め込むのはよくない」「言いたいことがあれば言ってすっきりしたほうがいい」

そうもいう。

400年以上にわたり搾取された側の言葉。それに対して、先進国側のどこか1国でも、「私達の祖先が行った行為に対して遺憾の意を表明」しただろうか?するはずがないか。まさに、「やった方はすぐ忘れるが、やられた方はいつまでも覚えている」状態だ。

わかっていたことだろうが、言葉の上だけでも途上国側の精神面に配慮した発言が無いことに多少なりとも落胆しなかっただろうか。まあ、記事になっていないだけで配慮した国があったかもしれないが。

利益配分で真っ向から対立し、経済戦争のようだと揶揄される面もあった今回の会議だが、すこしでもわだかまりをなくし、理性で物事を進める上でも必要な一つのフレーズだったようにも思った。

アジアの国々の中にも、日本の戦争責任を声高に主張し、謝罪を求める声がいまだ絶えないのだから。


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